伝説を伝説で終わらせないために / ジャニーズ伝説2021

ジャニーズ伝説2021 at Imperial Theater観劇しました。

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えび座と言えば、10月の日生劇場が染み付いているのでなんだか不思議な気分。A.B.C-Zが帝国劇場で主演か、と感慨深い。

ジャニーズ伝説は過去2017、2018、2019の3回観劇していて、2017年の円盤はお気に入りのシーンの再生秒数を覚えているほどです。

 

感想

歴代最高の作品、そう言い切れるほどの完成度と満足度。2018年を超えるジャニーズ伝説は無いと思っていたのに、軽々超えてきた。これまでのストーリーを省くところと残すところの選択がとても上手い。でも日替わりアドリブパートもところどころに入る。メリハリが効いているスマートなミュージカル。いやあ、擦りに擦られたジャニーズ伝説本編、まだまだ進化できるなんてすごい。そして、この演出を手掛けたのがA.B.C-Zだと思うと… A.B.C-Zが良いと思っている感覚と、ファン(というか世間が)が良いと思っている感覚ががっちりハマっていた。今まで演出で何度も泣かされてきた身からすると、解釈一致ってこんなに幸せなんだとしみじみ思います… 個人的に2018年の一幕の終わり方が大好きなので、今年はそれが復活したのがとても嬉しかった。じんわりあったかい気持ちが広がっていく終わり方、いいですよねえ。

ファンもセリフや展開を覚えてしまうほど、(最高に悪く言うと)マンネリ感もある演目。でもA.B.C-Zはなあなあにやることもなく、目線の先も指先も丁寧に演じきっていて、さらに毎日楽しそうに日替わりネタを仕込んでいて、ああこれがプロフェッショナルだと感じました。

「あえて本物を選ぼう。この世を過ごすうえで、深くてすごいものに出会うだけでも、もう時間がないと気づく。薄っぺらい、浅いものに付き合ってられない。」

齋藤孝さんの本の一節だった。読書の話だけど、読書に限らず本物に触れることは大切だよね。

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佐藤アツヒロさんがいることの深み

今作は佐藤アツヒロさんがスパイスになっていて物語に深みを持たせてくれていた。アツヒロさんがいることで、ジャニーさんの心のうちが垣間見れたような気がする。ジャニーズが解散したときに「本当は寂しいくせに」なんてセリフはA.B.C-Zだけじゃ言えないなあと。A.B.C-Zだけじゃ取りこぼしてしまう部分を的確に補っていただいていた。そしてアツヒロさんの身体能力がすごい!ジュニア並みにダンスの足が上がっているし、歌声はブレないし、終演後思わず年齢を確認してしまいました。

 

ちゃんとしたエンターテイメントとは

涙くんさよならで紙テープと歓声にもみくちゃにされるジャニーズは「ちゃんとしたエンターテイメント」がやりたいと嘆く。理想を追い求めたアメリカでちゃんとしたエンターテイメントを身につけたのに、それは日本では受け入れられない。というか、理解されない。それがジャニーズの解散につながるわけだけれど、なんかこのちゃんとしたエンターテイメントという概念にいつも心かき乱される。キャーキャーいうだけで本当にパフォーマンスを見てくれてるのか、ってタレントに思わせていないだろうか。一種の罪悪感というか、自分の好意が誰かの嫌悪に繋がっている怖さを感じる。なんかこう、タレントとファンは支え合う関係でいたいなあと(ファンのエゴかもしれないけれど)思うのです。

 

ジャニーズメドレー

今年も最高でした、ジャニーズメドレー。郁人くんの選曲にハズレなし。12月ということもあって、ところどころに冬歌が散りばめられつつ、かっこよくて、のれる曲が多かった印象。公演時間が短いこともあって一曲があっという間に終わってしまうんだけど、それが逆に間延びせずに飽きさせないいいセトリ。欲を言えばもっと観たいけど…!
そして今年も背中にJohnnysを背負った衣装。覚悟と伝統の証。

 

郁人くんのはなし

BFK東京ぶりの郁人くん。今くらいの後頭部すっきりさらつやストレートヘア、大好きです…! 踊るたびに見え隠れする目元に心乱されっぱなし。計算か…⁉︎

コンサートで見ても思ったことだけど、郁人くん今まで以上に煌めきが増している。勝手な推測だけれど、自信なのかなあ。日々お仕事で忙しくしていて、ちゃんと結果を残していて、人生充実しているんだろうなあという輝き。

特に圧倒されるのは華麗なる逆襲。

もう、ほんとにすごかったの。センターに君臨する郁人くん、贔屓目かもしれないけれど河合郁人と他バックダンサーにしてしまうほどの覇気。呼吸も瞬きも忘れてしまうほど、圧倒的なパフォーマンス。また好きが増してしまったなあ…  しかも華麗なる逆襲いつか絶対やってほしいと思っていた思い入れのある一曲なので、いろんな感情が込み上げました。クラクラしたし、鮮やかすぎる勝ち逃げ…

 

 

最前列だったはなし

オタクのマウンティングとしてとられてしまったらごめんなさい… だけどそうそう無い経験なので書き留めておきます。

帝国劇場の最前列が当たりました!!! オタクだれしも思うじゃないですか、最前列のチケット来ないかな〜って。来てしまったよね… チケット見た瞬間から動揺、一人での観劇だったので緊張を分かちあえる人もおらず、ひたすら嬉しいと怖いが入り混じった感情でした。

すごかった、最前列。

誤字ごめんなさい… 長年応援してきてはいるけど、こんなに近くで長時間見つめることもできないから、見よう!と意識するんだけど、間近で見る郁人くんは煌めきが強すぎて負けそうだった。よく「瞬きをするのが惜しい」なんて言ったりするけど、この感情のことなんだと思いました。気が張っていたのか、公演後はどっと疲れた。

個人的に2021年は激動の年で、しんどさに押しつぶされそうになりながらも、なんとか生き延びたようなところがあって。勝手な解釈だけど、A.B.C-Zが労ってくれたのかなあと思ってます。豪華すぎるご褒美をありがとう。A.B.C-Zにはいつも元気をもらっているけど、こんな形でまたサポートしてもらって、ますます好きが募ったし、人生の大切な一部分だなあと再確認した。

そしてこれは超絶個人的な話なんだけど、人生楽しいなあと思っているときほど良い席が当たる気がする。人生どん底時代(当社比)は、チケットも当たらないし、嫌なことばっかり起こるし、日々絶望してた。でも最近は自分を褒めながら、前向きに生きているんだけど、そうすると嬉しいラッキーが重なったり、チャンスが巡ってきたりして。結局、前向きに生きようとすると人生はうまくいくんだなと思ったのでした。これからも人生楽しいなあ〜〜と思って生きていくぞッ。

 

 

おわりに

ジャニーズ伝説を見終わった後の、じんわりとしたA.B.C-Zが好きだなあという気持ちが胸いっぱいに広がるあの感覚が幸せというのだと思う。キラキラを浴びて健康になった〜!

来年以降、どうなるかわからないけど、A.B.C-Z演出の作品は今後も観続けたいなあ。